個人的メモ:犬のプロポーズの言葉→孕め。

2005年7月25日(月)
小ネタ。

「犬夜叉犬夜叉犬夜叉ー」
「んだよ、そんなに呼ばなくても一回で聞こえ」
「うん、いいからちょっと降りてきて屈んで」
「(木の上から降りながら)はあ?」
「屈んで」
「・・・・・・なんで」
「耳。触りたいの」
「(そっちかよ・・・)お前、脈絡ないにも程があるだろ」
「い・い・か・ら・屈・ん・で」
「お、おう・・・・(屈む)」
「(暫くもにょもにょ耳触った後)うん、いいわ。ありがと」
「結局お前何やりたかったんだよ」
「気にしない気にしない。ありがとね、犬夜叉」

ちゅ。

「・・・・・・・・・・・・!!!????」
「あ、あともうちょっとでごはんの時間だから早めに戻ってきてねー」
「かっ・・・・・!?ちょ、おいこらかごめー!?」


終。

うん、キスしたあとの言い訳と、犬の耳の柔らかさが餃子の皮並ということ
を確かめたいが為の犯行(?)。ほっぺちゅー。
んなもん書いてないでとっとといきずり犬かご(やな仮タイトル)続き書け自分。このあとお約束のように追っかけてきた犬に捕獲されるのはもう言うまでもないよね・・・・☆











2005年7月26日(火)
小ネタ2。

*現代版犬かご設定(同棲前)

「こう、さ」
「うん」
「朝起きたら一番最初におはようって言えたり、行ってきますとかお帰りって言えたり、昼は無理でも朝と夜は一緒に飯食えたり、寝るときにお休みって言えたりできたらいいなって最近すげーよく思うんだ」
「ふーん」
「・・・・いや、ふーん、じゃなくて、だな」
「なに?」
「・・・・・・・・・・いや、うん、あの」
「?どうしたの?今日は嫌に歯切れが悪いのね」
「・・・・もしかして分かって試してねえか?お前」
「何が?」
「〜あー、うんだから、だな・・・・・・・・・・・・いい加減同棲したいデス」
「あー、いいんじゃない?」

「・・・・・・・・・は?」
「や、は?じゃなくて。あんたから話振ってきたんじゃない」
「いや、うんそれはそうなんだが・・・」
「だから、いいんじゃないって。」
「・・・だってお前、前に同じこと言ったらやだっつってたじゃねえか」
「やだ、それいつの話よ。・・・・ま、もう犬夜叉も20代大台乗ったし、いいんじゃないの?こんな不束者で宜しければ同棲しても構いませんが?」
「あ、う、ん。嬉しい、んだ、けど」
「けど?」
「お前、この前婚約者出来そうって涙目になって俺に相談に来て・・・」
「そんなもの断ったに決まってるじゃない。しかも、それ言ったとき私よりあんたの方がご立腹で相手方に殴りこみに行く勢いだったじゃない」
「それは、そうだけど」
「(苦笑)そんなひと、私が放っておける筈ないじゃない。それだけ執着してくれてるなら尚更。だから・・・・・いいよ?」
「・・・・・・・・・(俯く)」
「犬夜叉?」
「かごめーっ!!!」
「きゃっ・・・・・・・もう、リアクション激しすぎ」
「あたりめーだろ!お前からOKサイン出るなんて思ってなかったしむしろ玉砕覚悟だったし!!」
「あーはいはい、・・・一応、私も犬夜叉も独り立ちできる年齢になったわけだし、自分で何かしたいし。で、一番したかったのが、あんたの傍にいることだもん。・・・・・・いて、いい?」
「・・・・・・・・ああ」


そんなこんなで同棲開始(雨の日〜と聖夜の中間くらいの話?)
砂吐く勢いでバカップル(元々純愛バカップルがテーマだったし←なら裏に置くな)。











2005年8月14日(日)
もし裏読みきりの学生犬かごに黒を混ぜて健全告白をさせたら(長)

「好きだ」
「ありがとう」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

ぺら。・・・かりかりかりかり、消し消し。ぺら。


「・・・・・返事ないのかよ」
「あ、返さなきゃ駄目なの?」
「普通そうだろ!」
「へー」
「へーってお前・・・」
「判った判った。答えてあげるから」

ぱたん。

にっこり。

「冗談で返すのと本気で返すのとどっちがいい?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・本気、で?(自信なくなってきた)」
「じゃあ、ご」
「やっぱ言うなぁ!!(泣)」
「我侭ねぇ」
「・・・・・(泣き伏しつつベッドに顔埋める)」

「・・・・・(溜息)」

ぺら。・・・かりかりかりかりかりかり、ぺら。かりかり、かりかり。ぱたん。

「私だって好きに決まってるじゃないの馬鹿」
「え!(一瞬喜色を浮かべたあと、微妙に眉を寄せる)・・・・今のは本気なのか?冗談なのか?」


(かごめ、颯爽と立ち上がり、今まで纏めていたレポートと教科書を持ち上げてそのまますたすたと部屋を出ようとする。そして最後に扉を開ける瞬間だけ、ちらりと犬夜叉を見て少し冷笑を浮かべる)

「・・・・さあ?」


(硬直する犬夜叉。優雅に去っていくかごめ。果たして彼女の真意はいかに)



何だこれ(笑)大丈夫だよちゃんと両思いだから。
ただ黒かごめはどこか犬を振り回すことを楽しむ傾向にあるから(笑)













2005年9月13日(火)
【もしかごめが犬アレルギーだったら】


パターン1。

私、日暮かごめ。普通の中学三年生。
私の家は日暮神社っていう神社で、由緒正しい御神木だとか、古井戸だとかがたくさんある。由来はじいちゃんに何度も聞かされてるんだけど、何となく覚える気が起こらない。
だけど、私が15歳の誕生日の日に、その古井戸から妖怪が出てきて、なんと井戸の中に引き摺りこまれちゃった!

何とか妖怪を追い払って(?)井戸から出てくると、そこは見慣れた神社じゃなくて、全く知らない森の中だった。
辛うじて、見慣れてる御神木を見つけてそこに行くと、御神木にはりつけにされた少年が。

「・・・・あ」

何してるの、と声を掛けかけてあたしは驚いた。
少年の耳が普通じゃない。・・・・・・犬耳だったのだ。

(触ってみたい・・・)

ごくり、と唾を飲み込み、近付くけれど。

「・・・・・・・・・・駄目えぇぇ!!私、犬アレルギーなのにー!!!!」



触りたいのに触れなーい!とやきもきしてたら、着物を着た人たちに捕まりました。

―――以下、本編へ続く(嘘)



なんか色々救いようがない(笑)
アニメお嬢モノローグを意識して書いてみた。眠いんですごい文章・・・。
話が進みません隊長・・・・・!!!(誰)













2005年9月13日(火)
上のパターン2。(色々すっ飛ばして18巻の名シーン)


「一つだけ、桔梗の気持ちが分かった。・・・・私と同じ」

「もう一度、犬夜叉に会いたい」

「え・・・・」

今度こそ、かごめの目はまっすぐに犬夜叉をとらえた。迷いのない、まっすぐな目は、もう誤魔化すことも、逃げることもしないと決意を込めた力強いもので、むしろ未だに両方から伸びる手を取り切ることができない犬夜叉の方が困惑する。
僅かに潤んだ目元が、ほんのりと赤く染まるが、僅かに目を細めるとかごめは言葉を続けた。

「なんかね、桔梗も一緒なんじゃないかって思うと、すっごく楽になった。会いたいって気持ちは、一緒なんじゃないかって」

「かごめ・・・・」

俺だってお前に会いたかった、と口を開きかけて閉ざす。
それは、桔梗の手を取ると決めた自分にはひどく虫のいい話だ。桔梗に対しても、かごめに対しても失礼な気がした。
すると、もう一度そっと目を逸らしたかごめが静かに口を開いた。
「ねえ、犬夜叉。ひとつだけ、聞かせて」
「え・・・」

すっと、井戸の縁に腰掛けていたかごめが立ち上がる。
そのときになって、初めて、正面を向き合ったのは久々だということを、今更ながらに自覚する。
たった一日・・・・いや、半日にも満たないだろうか。その間に、色々と心情に大きな変化が起こり過ぎて、こうして二人きりで話し合うことすら、本当に久々のような気がした。

そして、いつもは太陽のように明るい笑顔を振りまくかごめが、こんなに静かな笑みを向けてくるのは、きっと初めてのことだ。かごめの落ち着いた表情が、妙に落ち着かない。

「一緒にいても、いい?」

ぴくりと、獣耳が動いた。
別れすら切り出しかねないことを決断した。
かごめの為に、別れなければならないだろうとも思った。実際、彼女に会う前までは、別れを告げなければならないとずっと緊張していたのだ。
――たとえ、意に染まなくとも、それは二人に対する裏切りだと、思ったからだ。

それなのに、

「いて・・・・・・・くれるのか?」

そう、返すしかない。
いてくれるならば、傍に居て欲しい。
先に裏切るような真似をしながら、浅ましいとは思ったけれど、それでも少女を諦めて、ずっと会えなくなる未来を想像すると、「駄目」とは言えなかった。
どれほどの決意を胸に、この言葉を自分へ向けてくれるかを考えれば、尚更だ。

頬を染めて、こくりと小さく頷く姿に愛おしさを覚える。

どうしようもなく、目の前の存在が愛おしくて。

そしていつか、もう一度、この少女を裏切らなければならないときが来たときのことを思うと悲しくて。

そっと差し伸べられた手を取ることに、僅かばかり躊躇った。


そんな資格は自分にはあるのだろうか。一度裏切って、翻してしまったこの手を、もう一度伸ばしてもいいのだろうか。
言葉にしなかった困惑を、少女は、はっきりと正確に汲み取ってくれたらしい。微笑みを浮かべたまま、そっと中途半端に彷徨っていた手を取って、「行こう」と先を歩き始めた。
最初は引き摺られるような形で歩いていたけれど、手の中のぬくもりを確かめるようにぎゅっと握り返すと、隣に立つ。

そう、たとえ、どんな未来が訪れようと。

(俺が生きている限りは、どんなことになっても、かごめを護る)





「・・・・・・・ごめん」
「へ?」

唐突にぱっと手を離してかごめは数歩後ずさる。
「か、かごめ・・・・?」
「ごめん」
訳が分からずクエスチョンマークを頭に浮かべたまま、一歩歩み寄ると、その分、一歩かごめも後退する。
「かご、」
「・・・ごめん!」
「!かごめ!?」
突然、口元を覆いながらかごめは疾走する。目から大粒の涙すら見えると犬夜叉としても気にしない訳にはいかない。そもそも、受け入れてくれた少女が突然走り出したことが理解不能だったのだ、が。

「そろそろ限界なのよーーーーー!!!!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

犬アレルギーが。

・・・・・ちょっと泣きたくなった。



犬夜叉が、四魂の玉を集めて願いをかなえるなら妖怪より人間、と別の意味で願い始めた理由を、変に鈍感な少女は可哀想ながら、知らない。

頑張れ、(かごめが)犬アレルギー克服、または(犬夜叉が)犬脱退。




別に原作を侮辱したい訳じゃないんだ(真顔)
いつか書きたいと思ってた、犬sideの18巻の話。・・・何もこんなときに書かなくてもいいじゃないか私!(笑)
犬は、このままじゃお嬢とキスも出来ないんで割と切実に人間になりたいんです。お前、桔梗様を選んだの、頭から抜けてるだろ最後らへん(笑)以上、原作イメージ。














2005年9月13日(火)
【もしもかごめ嬢が犬アレルギーだったら】オリジナル設定版。


パターン3。


「かごめ」
「何」
「・・・・何でこっちに背中向けてんだお前」
「何となく。花粉の季節だし「関係ねぇ。」
「だぁーって・・・・暇なんだもん」
「意味わかんねえよ」
「・・・・・・暇だから。犬夜叉に甘えたくなるじゃない」
「・・・・・!」
「だから、嫌」
「・・・・馬鹿、お前」(と、かごめを抱き寄せる)
「ちょっ・・・・・」
「何で嫌がってんだよ、俺だってお前構いてぇんだから問題ねぇだろ」
「ッ・・・大有りよッ!だって・・・・・」
「だって?」
「犬アレルギーって言ってるでしょ傍寄らないでおすわりー!!!!」




ずどーん。





=遠く離れた川で涼んでいた2人と2匹=

「・・・・懲りないねぇ、犬夜叉・・・・」
「これじゃ、邪魔する者がいなくても前途多難ですなぁ」
「かごめも大変じゃのぅ。またくしゃみで泣きっぱなしになるというのに犬夜叉の阿呆め!」

一同苦笑。





ごめん、犬夜叉可哀想になってきたヨ・・・・・(ほろり)
頑張れ犬!時代とか桔梗様とかよりまず倒すべき障害はアレルギーだ!(爆笑)











2005年9月20日(火)
犬×黒かご→分裂(何故かそういう話題になった)→もしも半妖、朔、妖怪犬が3分裂したらネタ発生。

実際にやってみた(某番組風に)




かごめは頬から顎に伝う汗をそっと拭った。
暑さも大分薄れた筈のこの時期だ。勿論、生理的なことが原因の汗ではなく、嫌な種類の汗だと判断した方がいい。
目の前には緋色の衣。
見慣れたものだ。しかし、しかしだ。
たとえ見慣れていても、それはかごめの想い人たるかの人物が好んで着用している衣であるが、かの人物は間違っても複数存在する筈はない。
しかし、少女の目の前には確かに“三つ”の緋色が存在していた。

見慣れた白銀、琥珀色の瞳。
闇の吸い込んだような漆黒の髪と目。
蛮勇というか、圧巻されそうな、紅く染まった瞳に浮かぶ琥珀。
その三つ全て、見慣れた火鼠の衣を纏っている。

・・・・・・・・・・ああ、そういえば今日の夕飯は多分野宿だからそろそろ森か川に材料を取りに行かなくてはまた食料と言い難いものを食べなければならないはめになるなとかごめはぼんやりと思った。

要は現実逃避に他ならない。

「・・・・・で?」
「で、って?」
冷や汗が背筋を流れる。訊くまでもなく、自分が何を要求されているのか分かっている。しかし少しくらい逃げたって構わないではないか。
内心でぶつぶつ毒づきながら、“彼ら”―――半妖、人間、妖怪の3パターンにどうやってか分裂した犬夜叉を見据えて、一度目を閉じた。
(落ち着け私)
確かに動揺するどころか、気の弱い人間だったらこんな事態は受け入れられる筈がない。そもそもどういう状況下でこうなったのかが皆目見当がつかない。
しかしかごめは幸か不幸か、並外れた心の広さと適応力の早い少女だ。
受け入れてしまえば(深いことを考えるのはやめたとも言う)さっさとこの事態の回避もしくは解決に乗り出そうと必死に頭を動かし始める。
彼(ら)が要求していることはただ一つ。

『誰を選ぶか』

誰も何も元々一人の人格ではないか。
しかし安易に誰でもいいなどと言ってしまえば本気で何をされるか分からない気迫を背負った3人には滅多な返事を返せない。
「ああ、もう」

脱力したとばかりに肩を落とすと、大きく2〜3回深呼吸をして。
半妖の犬夜叉に抱きつく。
「この犬夜叉」
『はあぁ!?』
当然漏れるのは残り二人からの非難の声。
「何でだよ!?」
ちゃっかり腰を引き寄せている半妖の犬夜叉の耳を嗜めるように引っ張りながらかごめも何度目かのため息を吐き出す。
「なんかもう面倒くさいからこれでいい」

「これ」って。面倒くさいって。

かごめのあんまりな物言いにさすがの犬夜叉(×3)もがくりと肩を落とす。少しくらい照れて言ってくれているのならばまだ救いがあるだろうが、かごめの表情にありありと浮かんでいるのは残念ながら、本当に掛け値なく「面倒くさいから」の一言である。
ばっさり切り捨てられた気分だ(特に選ばれなかった二人は)。

しかし、かごめは彼らの様子に気付きもしない風に、僅かに逡巡したあと、目線は目の前の半妖の彼を見たまま口を開く。
「私、いつか言ったでしょ?今のままの犬夜叉がいい。無理して頑張って、人間か妖怪かのどっちかになんてならなくていい。犬夜叉は犬夜叉だから私はそれがどの犬夜叉でも受け入れる。だから、本当は選べないのよ。それじゃ駄目?」

僅かに。目が見開かれた。
言われなくても、分かっていたことだ。この少女が今まで“犬夜叉”を拒絶したことは一度たりともないのだと。たとえこうして、3種のパターンの少年が同時にその場所にいたって、かごめにとっては意味もないこと。
“今”をありのままに生きている犬夜叉をかごめは全力で受け止めてくれる。

だから。


ふ、と“二人”の犬夜叉は僅かな笑みを残して消えた。
「・・・・今の、なんだったの?」
「さあ・・・・俺にも分かんねぇ、けど」
「けど?」
つられるように首を傾げたかごめの頬に一つだけ口付けて。
「すっげー愛されてんのだけは分かった」
と、嬉しげに告げる。恥ずかしくて、悔しくて、かごめは顔を赤くしたままそっぽを向いてしまったけれど、暫くしてそっと同じように犬夜叉の頬に口付けを返して。
「そっちこそ。今更確かめるまでもないの分かってるくせに試すんだから」
「好きで試した訳じゃねえよ!」
「でも試した!そこまで私のこと好きならもうちょっと分かりやすく表現しなさいよね、犬夜叉の意地悪!」

どちらにしても、たとえ少年がどうなろうと少女が心変わりすることはないのだということを再確認した、ちょっとした珍騒動―――。


* * *
あれ?黒?(疑問形)
やっぱ文章に起こしたら考えてたのと違うってのはありがちってことで。
ギャグって細かいこと気にしちゃいけないのよの典型的パターン。















2005年9月21日(水)
もしもシリーズじゃないけどもしもシリーズに無理やり変換(待て)

『もしもいちゃついている最中の犬かごと桔梗様がばったり遭遇したら』
→怖いと思う(一言で完結させるんじゃありません)





ある昼下がりの割と平凡な午後の時間。
「かごめー」
「はいはい」
休憩にと各々が好きに解散したあと、すぐに森の中を散歩していた犬夜叉とかごめだったが、やがて小さな川原に出ると犬夜叉が唐突にかごめを呼び、かごめも応えて日陰にぺたんと腰を下ろした。
僅かに膝を崩すと当然とばかりに犬夜叉はその膝を枕に寝転がる。
「あんた、本当に膝枕好きよね」
くすくすと笑いながらかごめはさらりと流れた銀糸を梳く。日々の闘いの中で荒れていてもおかしくないというのに、適度な軟らかさを保ちながらも一切の傷みを見せない髪にかごめはいいなあと内心で呟く。
彼に言わせてみれば、「人間と半妖は違う」のだから、体の丈夫さも桁違いで、ない物強請りのような考えだ。しかし手入れをしなければすぐに傷む自分の黒髪と比較すれば仕方のないことだろう。
(それに、少年が好きなのは自分の特異な質の髪ではなく少女の甘い匂いが香る黒髪なのだ。)
「誰でもいい訳じゃねぇからな」
「はいはい、分かってるって」

言外に少女のする膝枕は好きなのだと言われて悪い気はしない。
気軽く返してみながらも、頬が緩むのは隠せない。
「・・・何、にやけてんだよ」
「べっつに〜」
ともすれば鼻歌でも歌いかねない程に機嫌が上昇している自分にゲンキンだな、とかごめはこっそり苦笑した。
「ねえ、犬や」

ぱきん。

唐突に、木の枝が踏み折られる音が、背後から響く。誰かいたのだろうかと慌てて後ろを振り返ってみたかごめの目に映ったのは―――

「桔、梗ぅ・・・・」

突然の登場にかごめも呆然としたが、桔梗も別の意味で呆然としていた。
少女に呼ばれたことにも反応せず、ひたすらかごめの膝枕に肖っている犬夜叉を射殺さんばかりに見つめていた。
こんな状況の中で未だのんびりとしているのは犬夜叉ただ一人だけである。
その様子を見てかごめは、彼女が近くにいるのを分かっていて犬夜叉はわざと黙っていたのだと悟る。
(ちょっと犬夜叉!分かってたなら何で早く言ってくれな・・・)
と、小声で文句を募らせようとした途端。
ぐい、と引き寄せられて、丁度顔を持ち上げた犬夜叉の唇がかごめの頬に触れ、かの方向からびきりと何かが固まり、ひび割れたような音がした。
「いっ犬夜叉!?」
当のかごめは唐突に落ちてきた唇に困惑するばかりだ。
かごめはともかく、当事者、そして第三者の目から見たらそれはどう考えても宣戦布告である。その一連の動作ですべてを悟ったらしい桔梗はふふふ、と妖艶に笑む(青筋が立っているので妖艶と言い切れるかは怪しいところだ)。
「そうか・・・・そういうことか・・・・」
少年の意図を正しく汲み取ったらしい桔梗は背負っていた矢筒を地面に叩き付けるように置いて、中から一本矢を取り弓をつがえる。
対する犬夜叉も臨戦態勢に入り、事態に一人追いつけないかごめだけが真ん中であたふたとしているだけだった。
「ちょっ・・・待ってよ二人とも!何で・・・」
「かごめ」

有無を言わせぬ少年の声音にかごめも自然と体を強張らせる。
「ちょっと、弥勒たちの所に戻ってろ」
「え・・・何言ってんのよ!そんなの・・・!」
「ああ、そうだな・・・かごめ、お前は少しだけ遠くに逃げた方がいい」
「桔梗まで!?」
鍔を弾いて犬夜叉も、いつでも動けるように腰を低く構えている。静かな殺気すら感じるこの状況でかごめが出来ることも僅かしかない。二人の言い分を聞いて去るか、二人の前に飛び出して止めるか。
少なくとも、この二人が自分に危害を加えるつもりは一切ないということは今更過ぎる程に承知している。だからこそ、ここは一つ、と後者の行動へ移ろうとしたが、「命まで取り合いはしないから、な?」と、笑ってない笑顔でしかも二人同時に言われたかごめに他の選択肢があるだろうか(反語)。
仕方なく後退り、「えと、二人とも怪我しないようにね」と何とも場にそぐわない一言を残して去るしかなかった。

だってほかに彼女に何が言えただろう。


・・・・・・・・・・・・・・。

暫く歩いて、小屋の前でかごめの持って来ていたピクニックシートを開けて小さなお茶会を催していた弥勒と珊瑚と七宝の元へ辿り着き、当然ながら「犬夜叉は?」と尋ねられ、かごめが口を開くより早く、森の中からずどーん、と小さく地面を揺らす“何か”の力のぶつかり合いが聞こえて一同は納得顔でかごめに「相変わらずご苦労様です」と茶を勧めた。

これが既に日常茶飯事となっている状況の打破しようにも、かごめにも、勿論他の誰にもどうしようもないことで、ただただ彼らの気が済むまで闘って頂くしかないのだった。

教訓:犬夜叉が据わった目でかごめに迫ったときは気をつけましょう。






素 で 意 思 疎 通 し て る 犬 か ご 。そしてやっぱりそっち(桔かご)に走るんですね季結さん(笑)
こんな話をこんなにオープンでやるのなんてやっぱうちくらいなもんなんだろうなあ(遠い目)大体、怪我する前にどっちかが追い詰められたら勝負終了するんで怪我することは滅多にないんですがそれが日常茶飯事ってどうよ。
という話(あれ?そんなだったっけ・・・・・・?)













2005年9月22日(木)
「もしも犬夜叉が素直だったら」
・・・・・書く前から爆笑してる私をどうにかして(無理)






「・・・えーと、状況訊いていい?」

と。
最初に挙手していくらか控えめに申し出たのは、ひどく怯えた少女を背中に匿う退治屋の娘だった。なるべく手前を見ないようにしていたため、自然とかごめと顔を向かい合わせるような形になった珊瑚にこくりとかごめは涙目のまま小さく頷いて見せる。
「えっとさ。色々言いたいことはあるんだけどまずアイツ誰。
と、やはり視線は合わせないまま指差した相手は紛れもなく犬夜叉。
正直、とりあえず害意はないらしいので近くに置いているだけという扱いで、これで少しでも邪な気を発していたら問答無用で追い払うくらいはしたいと切実に願う程には気味悪かったが。

「犬 夜叉?」

尋ねた当の相手すら語尾に疑問符が浮かぶ程に確信が持てない。
――別に、何か変わりがあるのかといえば無いのかもしれない。
しかし、しかしだ。

犬夜叉という少年の普段を知っている者の反応として、かごめと珊瑚の反応はとても妥当なものだといえよう。
普段は、必要以上に悪ぶって不機嫌な顔を崩さず、仲間の元ではともかく、それ以外で緊張を緩めない程の筋金入りの警戒っぷりを見せているのが本来の少年の姿であって。
確かに犬夜叉の、惚れた女に対する態度の違いも天晴れを言わざるを得ないが、それでも一応の節度は護っていた。
・・・間違っても、笑顔全開で珊瑚がいることもお構いなしで小動物を呼び寄せるが如く両手を広げてかごめに「おいで」などと言いつつ、相手に愛しさばかりを伝えてくる気を撒き散らすような奴ではない。

((はっきり言ってすっごい怖い。))

と、そんな感想を彼女らが抱いても無理はないではないか。
早く戻ってきて法師様という珊瑚の内心の叫びも空しく弥勒の気配は未だ近くに存在しない。出来ることならば全力疾走でこの場から立ち去りたいのだが、後ろで傷ついた野兎の如くぷるぷる震えて本気で怯えている少女を放って行くなどという真似は珊瑚には到底できない。

となれば彼女に取れる行動は相当限られる。
「@この犬夜叉らしき物体をぶち倒してこの場から逃走・・・
 A法師様たちが帰ってくるまでこの場で耐え忍・・・無理。
 B追いつかれるの承知でこの場から逃げる・・・・・・どれがいい!?」
「・・・・・珊瑚ちゃん・・・・」
どうやら相当彼女の方も煮詰まっているらしい。かごめは珊瑚の剣幕にたらりと汗を流しつつもちらりと犬夜叉と目を合わせる。
すると、目が合ったことに気付いた犬夜叉が本当に愛しそうに目を細めて笑いかけるものだからかごめも思わず顔を赤くする。
確かに、普段の犬夜叉の性格を知っているからこそ気持ち悪い(きっぱり)こと限りないが、愛情を傾けてくれること事態に嫌な気にはなれないのだ。
「・・・・・・・・・・・」
そんな微妙な二人のやりとりをじっと見ていた珊瑚はやがて諦めたような溜息をつき、ふとかごめの方を見やり、苦しそうに眉をひそめた。
「ごめん、かごめちゃん。私今から多分かごめちゃんに対して初めて裏切り行為に値すること、するよ」
「え・・・・?」
何、と尋ねる間も有らばこそ。

突然立ち上がったと思ったら、同時にぐいと手を引かれて前――つまりは犬夜叉の方へつんのめる。
「ッ珊瑚ちゃん!?」
「ごめん!多分いくらなんでも犬夜叉だって無体なことしないからー!」
そのまま逃走。
つまり、珊瑚の選んだパターンは隠れC番。「かごめを囮に自分だけ逃走」というある意味人でなし選択。
最初こそ、そんな酷いこと出来ないと思って気を張っていた珊瑚だが、二人の雰囲気を見ている限り、犬夜叉があんな過剰な態度を取っているので分かりにくかったが単に普段の延長線上を大袈裟にしたものだと思ってもいいのだと気付いたのだ。何より相手はそこらの妖怪ではなく、犬夜叉なのだから。

(間違っても危ないことにはならないだろうし)

あの少年がかごめという少女のことをどれだけ大切にしているかなんて、見ていてすぐ分かるのだから。
(ごめんねかごめちゃん・・・でも今回くらい、犬夜叉の方に付いてやってもいいかな、なーんて)

本当は、(色んな意味で)暴走した犬夜叉を止められるのはかごめしかいないのだから自分は関わる必要はないということを理由に、あの犬夜叉であって犬夜叉ではなさそうな者から逃げたいという気持ちが半分あったからこそ、罪悪感もあるのだけれど。
とりあえず、当面の問題としては・・・・

「次会ったとき覚悟してろあの助平法師ッ・・・・・!!!」

近くにいる筈なのに帰ってこようとしなかった、明らかに先に逃走していた法師にどういった制裁を加えるか、が最重要課題の珊瑚なのだった。



 * * * 

変だね(一言)ていうか犬、気持ち悪いね(言いたい放題)
ごめん、こんなん誰も望んでないよって分かってたけどね・・・・。
って訳で(主に態度が)素直な犬夜叉でした。そして当サイト初の珊瑚嬢の裏切り(笑)
貴女が逃げたらかごめ様は誰に助けてもらえばいいの!(笑)
犬、何があったんだ・・・・(もしもシリーズは仮定話が前提なのではちゃめちゃが当たり前ですよ季結さん)













2005年10月16日(日)

小噺じゃないけど日記本文そのまま持ってきた(鋼トークは相変わらず節操なさすぎ)




エドは婿養子ならリィで(婿養子かよ)嫁なら大佐の方向で(笑)
ごめん嘘。嫁も婿もリィです(きっぱり)リィならタキシード似合うよ絶対・・・・!(いい笑顔
結婚式でバージンロード歩いてくるのはエドの方だと信じて疑わない一応エドウィン派約一名。
色々間違ってるけど「気にするな、俺は気にしない」(何か出たー)
花嫁さんのお父さん役は勿論まだまだ絶好調に成長中のアルフォンス君です。
大佐は一生独身でいるがいいさ・・・・・!(鬼がいる)
その頃にはきっとハボアイも一歩進んだ関係くらいにはなってるよねきっと(笑顔)
アルフォンス君も彼女の一人や二人くらいいて、お兄ちゃんに嘆かれてるといい(笑)
「お前どっかの馬鹿とそんなとこまで同じことやりやがって・・・!お兄ちゃんはお前をそんな子に育てた覚えはありません!」
「何言ってんだよ、どっちかっていうと人生の後半部分はボクが兄さん育てたみたいなもんじゃんか」
とかすごく不毛な兄弟げんかですらお兄ちゃんは絶対勝てないんだ(笑)
ロイエド思考とか抜きでもやっぱりエドは大佐の支えになって欲しい。
特にほら、今ガンガン本誌がすごいことになってるらしいし(もはや怖すぎるので手を出せない有様)
あー。いいなそれ。

そんな幸せワールドを思い描いて現在の辛い状況から現実逃避しつつある季結さんでした。


いいさ、ついでに犬かごでもやってやる(変な対抗心発生)

犬かごは色々パターンあるけどまあ色々な法則性全部すっ飛ばした、いつまでも井戸が繋がって戦国時代でハッピーエンド★タイプの妄想(=ありえないことを思い描いて悦に入るとも言う)で。
朝は鶏より早いお目覚めの犬夜叉が、自分が腕の中で囲っているお姫を2時間ほどそのまま見つめ続けるところから始まる(いきなりノロケっぽい)
いい加減陽が上り始めたところでお姫起こして一緒に朝のお支度。とりあえず同時出勤(=妖怪退治)。同僚の夫婦(弥珊)と合流。でも珊瑚ちゃんお留守番。身重だから!!(来たー)
今日の相手は大したことないの知ってるからすごくやる気なさげな犬。
やる気出させる為になんか言ってやってくださいと煽る法師様。
じゃあ、と「今夜帰ったら・・・・ね?」と意味深に少し頬染めながら上目遣いで言って犬のやる気を1200%(行き過ぎ)にするお姫。
逞しくなったなーと関心するだけの法師様。さりげなく着いてきてた七宝ちゃん、法師様の肩の上で「そういう問題なんか?」ともっともな疑問を吐く。
敵と遭遇。やる気MAX(超え)の犬に一瞬にして塵にされる。
帰宅。
本日の分け前分散。
解散。
自分たちの愛の巣へ帰宅(愛の巣ってお前・・・!!)
とりあえずごはんの用意(珊瑚ちゃんのお裾分けあり)
食す。
自宅裏に戦国時代という時代を考えると割とありえない高セキュリティ状態でお姫入浴(※設計制作:犬)
犬も入浴。出る。
さーやるぞーと(何をだ)ばかりに勢い勇んで部屋に入ると姫、体丸めてすでに就寝。
犬脱力(どこからかスポットライトが)
でも今日は実は歩き詰めだったから無理もないかと傍でお姫の髪とか撫でる。
姫、ちょっとだけ起きる。
「犬夜叉、今日も格好良かったよ。明日も頑張ろーね」
とか呂律微妙に回ってない口調で言われて微笑まれる。
胸きゅんして抱きつく。
いつの間にか寝る。

以下エンドレス!!(笑)

というわけであれ?見返してみたら犬がいい感じに手綱取られてるだけじゃん?みたいな感じになった(笑)
夫婦設定やると間違いなく珊瑚嬢は身重です(イェア)
お姫は絶対、一回くらいそーゆー関係でも一回だけとかそんなノリで。いい加減ごまかされすぎだけど無理やりやろうとしたら本気で泣かれるし、自分の行動が原因で泣かれるのは絶対ヤなのでするにできない。
そのうちその状況で満足しだすというほのぼのバカップル夫婦ですた。

どうでもいいけれど妄想がテーマだからってよくそこまで話が飛躍するな。
すごいね私の晴天脳みそ(意訳:能天気)














2005年11月4日(金)





「終わりないことなんてない。終わりがあるから始まりもある」
「・・・・・・どういう意味だ?」
「―――この旅も、いつか終わっちゃうんだよね」
「・・・・・・!・・・・」
「終わらない筈ない。いつかは終わる。じゃあ、終わったあと、私に待ってる始まりって何なのかな」
「何、って」
「たまに、そんなこと考えちゃうの。別に深い意味はないんだけどね」

そう、深い意味はない。
もしかしたら、もう二度と少年とも、仲間たちとも会えないようになって、自分の本来の生活に戻るかもしれないし、そうじゃないかもしれない。
でもそれは、少なくとも今はまだ訪れない仮定の世界に過ぎないから。

「かご」
「頑張ろうね、犬夜叉」
「はぁ?」

今はまだ、そのときが訪れないから。
だからこの安寧の日々もいつか崩れて混沌に堕ちるかもしれないし、そうでないかもしれない未来を憂いている暇なんてない。
「今できることは今のうちにやっちゃっておこうってことよ」

不可解とばかりに眉に皺寄せる少年に笑って言うと、その手を引いて先へと進む。

不安を隠す詭弁でもいい。
それで今を悔いなく生きられるならそれでも構わない。

だからどうか。

今のこの、安寧のときを、少しでも長くと―――。


***
いきなり始まりいきなり終わる短文。
今聴いてるオリジナルMIDIサイト様の(MP3)聴いてたら急に思いついた。
思い立ったら即吉日で動いてます(脈絡がないとも言う)















2005年12月9日(金)
なあ


あたしが、アイツの分身としてでも、さ

生まれてきた意味は

ちゃんと出来たのかな

誰かの心の中に

ちゃんと残れたのかな

なあ





「・・・・・・・・・・」

ふわりと音も無く顔を上げた。
色彩のない童女は、じっと、“虚空”を見つめて、口を開きかけてやがて閉じた。
その幼い頬を風がやんわりと撫でて行く。

(かぐら)

声音のない声が、くぐもるように童女の口をつく。

きっと決して、他の誰かに聞かれることもないだろう、声。

(私はおぼえてる・・・・・神楽のこと。忘れない)

たとえ、彼女と同じように、この体を砕かれ、“死んだ”としても。

(忘れない・・・・・・わすれない)




貴女は、私と対極で、一番遠くて、一番近い人でした。




 * * * 

神無視点の漫画とか描いてみたい。
そしてすぐ触発される人に格好のネタ与えないで(笑