「柔らかいんだろうなぁ」

「何が」

「ほっぺとか唇とか。あーちくしょ。何でまともに化粧する気ないくせにあんな桜色なんだよ可愛いな」

「・・・・・・何でお前のノロケはそう脈絡なく唐突に始まるんだ」

「だってかごめだぞ!?」

「(意味分からん・・・・・)気持ちは分からなくもないがとりあえず落ち着け」

「髪とか猫ッ毛で触ったらものすごく柔らかいんだぞ。軽いし。
あいつちゃんと飯食ってんのかよ何か胸と反比例して腰細っせーし。何で折れないんだ」

「お前が馬鹿力で抱きかかえん限りそう簡単に折れんだろう、人体は」

「いやもうかごめの可愛さは人智を超えてる」

「分かったから」

「何かすげーいい匂いするし」

「ハイハイ」

「たまに機嫌よく笑ったら可愛すぎてもう周りが雑草に見えてくる」

「そーかい」

「何であいつあんな可愛いんだー・・・・」

「ループしてるぞ、話題が」





「・・・・・何でそんな隅っこ寄って喋ってんの、あんたら」

「あ、隣いいー?」

「どうぞどうぞ」

「おめぇら遅いから仕方なく席取っといてやったぞありがたく思いやがれ」

「弥勒様ありがとー!本当感謝してる!」

「っておい!綺麗に無視かよこの野郎!」

「はいはい、ありがとーございますぅ」

「こんの・・・・!」

「冗談冗談。犬夜叉もありがと」

「・・・・・・おぅ」

「ところで法師様さっきからなんで頭抱えてるの?」

「いや、何でこう当人目の前にするかしないかで態度全然違うのかと頭が痛くなってきた・・・・」

「あぁ・・・・・(同情的な眼差しで)ちょっとあそこまで行くと病的だよねぇ」

「いっそ奴の本音を盛大にバラしたいですねぇ、その方が決着いい加減つきそうですし」

「・・・・・・・・・ご苦労様」










いい加減くっついてしまえ

*本人目の前にするとまるで原作初期のような悪態吐くわんこ。
盛大にノロケたりちゃっかり抱っこしたり髪撫でたりの接触はとっくに済ませてるくせに当人目の前にするとぶっきらぼうキャラ貫こうとする面倒くさい性格しているわんこ(バレたらヘタレに転職)わんこの気持ち分かりつつもいい加減にしてくれと思ってる法師様。
同情するけど自分からつっこむ気はない珊瑚ちゃん。わんこのことはずっと悪友だと思って普通の意味で大好きなお姫。

一番の被害者は法師様(うっかりわんこしかいないと言葉遣い崩れるくらいには)。(初出:07.06.17)*